ブレイブストーリー

宮部みゆきは嫌いだが、映画のブレイブストーリーが好きだったっていうのと、暇だったってのが合わさったために上・中・下という三巻構成の本を始めて読んでみた作品。
以下、あらすじ。

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

おだやかな生活を送っていた男の子に、突然、両親の離婚話がふりかかる。家を出た父を連れ戻し、再び平和な家族に戻りたいと強く願う少年が向かった先は、運命を変えることのできる女神の住む世界「幻界(ヴィジョン)」だった。5つの「宝玉」を手に入れ、女神のいる「運命の塔」を目指す彼を待ち受けるものとは!? トカゲ男にネコ娘、火を噴くドラゴン。コミカルなキャラクター勢とともに、次々と沸き起こるトラブルを乗り越え、少年は強くたくましくなってゆく。

嫌いだった宮部みゆきの作品だが、これはすばらしい。というよりも、この本を読んで映画のすばらしさが際立った。暴力的・残虐的なシーンを全てなくしてあの描画。感嘆以外の言葉が見つからない。

人の人生など、どうとでもなるのだ。全て自分の手で決めていかねばならず、どんな悪いことがあって「これ以上の不幸はもうないだろう」と思ったとしても、それを超えることなど簡単に出てくるのだ。そして、それは自分の力で超えていかねばならず、それを乗り越え少しずつでも強くなっていくしかないのだ。もちろんつらいことばかりではない。楽しいこともいっぱい待っている。それらすべてをふくめて人生というものなのだ。

ヴィジョンは僕、そしてみんなの心の中にあるのだ。