夜のピクニック

夜のピクニック (新潮文庫)

ある高校の年に一度の行事の一つ

「歩行際」

朝から次の日まで歩き続けるというこの行事。

すごいですね。この話。

誰もが青春時代に戻れる話だと思う。
人物の描写が非常にうまいし、青春のほろ苦さがたまらない。

僕は主人公の男のようにあがくのは醜いと思って生きてきた。
青春時代もあがかなかった。
ほかの人と話しながらも、自分は一線を引いていたと思う。

この本を読んでちょっと考えが変わった。

青春時代はあがいたほうが良かったんだ。
そして、それが時間がたって大人になった時にいい思い出になるのだろう。

だけど、僕はもう高校生には戻ることはできない。
あの時代でしか感じられなかったこと。思えなかったこと。できなかったこと。
それは僕にはもう感じることはできない。
後悔はしていないんだけど、そういう人生もいいんだろうと考えさせられた。


ぜひとも中学生・高校生に読んでもらいたい一冊です。
映画もあるはずだから、ぜひとも見てみたい。